Be Girl-翼のゆくえ-

私はリンには黙ってナナミに話をすることを決意した。

でなければ、私達四人の関係は終わってしまう。

きっとそれは誰も望んでなんていない。

私だってリンだって。

ナナミだってハルカだって。

そして私は、昼休みナナミと二人で屋上にいた……




冬の屋上は昼間でも冷たい北風が狂ったように吹き荒れ、骨まで沁みるように寒い。

もちろん、この場所には他の生徒は誰もいない。

「マジ寒いんだけど。どっか別の場所でいいじゃん」

ナナミは両腕で自分を抱きかかえながら、ちょっと怒った様子で言った。

何故私がこの場所に呼び出し、話をしようと思ったか。

消去法でここでしか話す事ができないとわかっていたからだ。

けれど、私はまだ、その話を切り出す勇気が出ない。

『きちんと私が説明をすれば、ナナミならわかってくれる』

意を決して口を開いた。