Be Girl－翼のゆくえ－

ハルカ……？？


思わず私は目を疑った。

「ハルカ。友達のミサキちゃんだよ」

「…………ミサキ…？」

セイヤのその呼びかけに、ハルカは少しだけ反応したが、目は虚ろなまま。

まるで知らない人でも見るかのように不思議そうな表情をしていた。

「ハルカ？わかる？ミサキだよ？」

私はまだこのような状態のハルカが信じられず、何度も名前を呼んだ。

ハルカは全くそれに反応せず、最後には目を閉じ眠り始めた。

そんなハルカをセイヤが抱きかかえ、ベッドの上にそっと寝かせた。

「オレが気付いたときにはもうこんなになってて…どうしてもっと早く気付かなかったんだろ…」

セイヤはベッドで眠るハルカを見て、俯きながら悔しそうに呟いた。

目には薄っすらと涙のようなものが見えたが、見ないふりをしておいた。