「えぇぇぇぇ!!?!」
私の声が鳴り響いた。
教室にいた花奈と優人くんは驚いてかけよってきた。
「ごめん。邪魔しちゃって」
急いでカバンを取った。
少女漫画のような展開で、ふわっと浮いた心がいっきに現実に戻った。

「とりあえず俺ら帰るは」
拓也くんが私の手をひっぱってった。
「花奈!バイバイ」
とだけ言ってその場を去ったけど、正直助かった。


「拓也くん。ありがとう…それでさっきのは?」
1番気になってたところにふれてみた。
「アレ、嘘だよ」
なんだ…そっか…そーだよね…
失恋したすぐだからか、嘘でもショックだった。不覚にも流されてOKしそうな私がいることに、とてもショックだった。


ジリリリリッ。目覚ましがなる、いつもと同じ朝でも空気が重い。
昨日の出来事が重すぎる。
今まで、悩まずにあっさりやってきたのに…
仕方なく準備して、ドアを開けると、愛華がいた。
「疲れてるね〜大丈夫?」
私は、とっさに抱きついた。やっぱり、愛華にはバレてた。おっとりした性格のくせに察しがいいから…。

全部説明した。愛華が気になってたのは拓也くんのほうだ。なんであんな嘘をついたのか、いつも控えめに笑ってるような男の子。優人くんが目立つから影に隠れてるけどだいぶとイケメンだ。
「今日、話し聞いてみるよ!」
「辛かったらすぐに言ってね。それから、がんばって」
愛華の言葉に心が少し癒された。


学校についた。
「花奈おめでとう!」
笑顔で言えた。よかった。
「ひまわりありがとう♡応援してくれたおかげだよ!」
嬉しそうな顔に、私の気持ちが残酷なことに気づいた。
「おはよう、ひまわりちゃん」
拓也くんと優人くんだ。
「花奈のことよろしくね」
「あたりまえ。こんないい子に出会えてよかった」
あぁ。いいなっ。なんてな、
悲しすぎて笑えてくる。
拓也くんがこっちを見てる。何を考えてるの?それだけが聞きたかった…


そんな時。事件が起こった。