必要以上に目も合わせない。

廊下であっても挨拶を交わすだけ。

もちろん帰りだって別々。



俺だけが

まだ梨華を想っているような気がした。




あのとき滲ませた涙は何だったのか、

もう俺には全くわからなくなっていた。





あまりにも突然で

理由もわからない


あんなに冷酷な別れが来るものなのだろうか?






どんなに考えてもわからなくて





ただ俺は梨華を愛しているという

もはや虚しい現実を突きつけられるだけだった。