第壱話

私の名前は蕾(つぼみ)。
私は遊廓にある千華楼(せんかろう)で将来売れっ子を約束された引っ込み禿として育った。
引っ込みは特別に芸事を仕込まれその時の売れっ子の側で男女の関係をまなびながら花魁になって行く。
私が育った千華楼は禿の時に引かれる(お金を払って遊廓からでて外で普通にくらすこと)ことも考えてからなず2人以上はいる。今は私と芽生(めばえ)の2人。
芽生は特にライバル意識が高い。
私が姐さんの旦那さん(お客人)に少しでも気に入られるとすぐにきげんがわるくなる。
その事については女将さんも頭を悩ませている。
姐さんはお互いいいライバルになっているとおっしゃっている。