『大胆とかの問題ではないですよ!?
もう驚いたし……kissまでされたんですよ!』
思い出すだけでも恥ずかしいし
最悪だった。
それが、社長だったらどんなに良かったか……。
『まぁ、確かにそれが彩人ではないから
気分が良く無かったでしょうね。
でも、羨ましいわ……私も素敵な男性に
kissの1つでもされたいわ』
うっとりと言い出すキティ。
また呑気な……。
『もうキティったら……』
『オホホッ……でも、
その男には、十分気を付けた方がいいわ。
清掃業者として潜り込んだのなら
情報集めだけではなくて
色々と接触をしてくるだろうから』
『……うん。』
私は、不安に思いながら頷いた。
しかしキティのいう通り柚木って人は、
私の周りをうろつくようになった。
「あ、キャサリン。
今から何処に行くつもりなんだ?」
「キャサリン。お疲れ~」
いつの間にか私を呼び捨てにして
見つけるたびに声をかけてくる。
しかも社長と一緒に移動している時は、
遠くから監視をしているではないか。



