何とかして隠し通さないと……。

『もう……変な書き込みをする人が居るなんて
困ったものよね。
いっそう私の正体を明かして
売り出しちゃおうかしら。
宣伝にもなるし、人形アイドルってのも悪くないわね』

ハァッ……とため息混じりにぼやくキティ。

『馬鹿言え。
キティみたいな美しさを世の男に知られてみろ。
世の中がパニックになる!!』

いやいや、社長。
彼女は、人形ですから……。

確かに世の中がパニックになるだろうけど
違う意味でパニックになってしまいます!

呪いの人形だって……。

キティも人形アイドルって
何を考えているのかしら?

私は、2人の会話にハラハラして見ていた。

「社長。変な冗談を言ってないで
対策を考えて下さい。
この際、社長が自ら出てイタズラだと
公表した方がいいのでは?」

冷静に西野さんがツッコんだ。

『そうですよ……社長。
イタズラだと公表するべきです!!』

私も負けじと言う。

『あら、なら私も出たい』

『キティは、ダメです!!』

慌ててツッコむ。

どうもキティは、能天気な部分がある。
自分の重大さをあまり気にしていないようだ。

むしろ楽しそう……。