諦めてトボトボと歩いていると
女性社員達は、コソコソと話し声が聞こえてきた。

「ねぇ?あの後ろに居る女性って……誰?」

「なんか今度入ってきた第二秘書らしいわよ。
社長の秘書なんて羨ましい~」

「なんか社長がいつも連れている
フランス人形に似てない?
凄い美人だけど」

「でも社内てあのファッションって
よく恥ずかしくないわよね?」

さすがにドン引きされていた。

うぅ……恥ずかしいよ。

今にも何処かに逃げ出したい気分だ。

全身が恥ずかしさで、どうにかなりそうだった。
するとキティが小声で

『ケイティ。ごめんなさいね。
何だか注目を浴びちゃっているわねぇ~』

状況に気づいた謝ってきた。

『本当ですよ~凄く恥ずかしいです』

着替えたい。
今すぐにでも……。

『でも、本当によく似合っているわよ?
それに目立つのは、あなただけではないわ。
彩人もよ!』

えっ……?

周りを見ると確かに女性社員達は、
社長を見て頬を赤く染めていた。

あ、本当だわ!?

確かに、女性社員達から 
熱い視線を浴びるのも分かる。

社長は、社内の女性全員を虜にするぐらい
カッコいいから……。