「キャサリン・ロマージュさん。
あなたは、私と同じ社長専属の第二秘書として
働いてもらいます!」

社長の第一秘書である西野って人に言われた。

社長専属の第二秘書?

つまり社長の下で直接働くってこと!?

えぇっ~何で?

私は、別に秘書の免許は持っていないし
いい大学を卒業した訳ではない。

それに、派遣社員として面接をしたはずなのに
何で突然秘書に任命されるのだろうか?

これは、日本ジョーク?

いやいや。
そんなジョークを言う人には、見えないし。

ジロッと西野さんを見る。

黒髪で眼鏡。
堅い感じの日本人男性だ。

すると西野さんは、私を見るなり
フランス語で

『私の言っていること分かりましたか?』

そう言って話しかけられた。

あ、フランス語喋れるのね!?

『はい。分かりました!』

私は、慌ててフランス語で返事する。

どうやら日本語が通じてないと思ったらしい。
通じているけど、どうしてなのかが分からない。

『では、社長室まで案内します。
私について来て下さい』

『は、はい。』