その表情に魅入られたまま、完全に油断していた。
もう片方の手を重ねられた時、チクリと小さな電流が肩辺りまで走った。
「新選組に貴方のような人は必要無いんですの」
彼女は私の手から手を離す。
「貴方はあの人たちにとって毒でしかない」
私は自分の手を見る。
細く小さな銀の光が自分の上に突き立っている。
「貴方なんて居ない方がいいのよ」
やめて…。
力が極端に抜けていく。
その場で倒れ込む。
「貴方があそこにいて、一体あの人たちに何の得がありまして?」
やめて……!
「貴方はあの人たちにとって迷惑でしかないのよ」
彼女の言葉が頭の中で何度も繰り返される。

