興味が失せたかのように笑みを消し、窓から消えていった。
「雨さん、もうこの城来てるそうっす」との言葉を残して。
しばらく窓を見たまま動けなかった。
固まったままの私を他所に、珍しく結が足音を立てて部屋にやって来た。
そのままストンと、座っている私よりも平伏す。
結のこういう時は大体緊急事態と決まっていた。
眉をひそめる私を他所に告げる。
「女王側近、赤木直属部隊新撰組局長、近藤勇の打首が決められていたのですが…」
言い淀んだ彼女に必要以上に視線を向ける。
観念したかのような、諦めたかのような表情を向け、目を伏せた。
「晒し首に変更されたようです…。
赤木本人ではなく、兵士達の噂話なので確実ではありませんが、…信憑性は高いかと」
私の目は限界まで見開かれた。
「私はそんな話は赤木から聞いていないし、〝あの子〟の行方を新撰組局長から聞いているんじゃないの?!!」
保証だなんだと言っていると、さっきの少年の話の裏が取れてしまった。

