「貴女の足だと誰か来るまでに終わるかもしんないっすけど、処刑場に行ってみればいいんじゃないすか?」
名案とばかりに顔を輝かせる彼。
保証を聞いたのに、最終論を口にした。
私の眉間の皺がどんどん濃くなっていく。
〝あの子〟にとって不本意なら、それに添いたいと思う。
けれど、見たことの無い赤髪の少女が私の探し人で無いなら私は何をどうすればいいのか分からなくなる。
少年から視線を外し、下を向く。
そんな私を見てか、深い溜め息が聞こえた。
「信じるか信じないかは任せるっすけど…、そんなんでよく今まで雨さんの事追えたっすよねー」
俯く私に気力ない声が刺さる。
頭では分かってる。
彼の言葉が本当なら、私が赤木に彼女の捜索命令を出さなければ、私は彼女に関わらぬまま彼女は危険に身を投じなくて済んだ。
「どうでもいいっすけど、伝える事は伝えたんで、任せます」

