◇◆◇◆◇
城付近の森の中。
木にもたれ掛かって座り込んでいる目を覚ます。
「…っっ」
眉間に皺を寄せ、片手を首にあてながら木から体を離す。
「起きたか」
背を向けたままの外套の男が静かに声を掛けると、少年は寝ぼけ眼で辺りを見渡す。
そして溜め息を零しながら、苦笑を浮かべる。
「寝てる間にこんなとこに」
「お前が雨を逃がしたからな」
少年は後頭部を掻きながら、今度は乾いた笑いを零した。
それから両手を真上にやり、体をグッと伸ばしながら立ち上がる。
「起きたばっかりなのに、もう仕事っすか?」
今度は胸の前に両腕を十字に持ってくると、片方ずつ肩を伸ばす。
「寝起きで体力有り余ってんだろ」
外套の男は持っていた望遠鏡を後ろに投げると、少年は見事に受け取る。
そのまま男の横に並ぶと、覗き込んだ。
「雨さん、容赦なかったっすねー…って、警備多っ」
笑みを消しながら、ゆっくりと外套の男に視線を向ける少年。
城付近の森の中。
木にもたれ掛かって座り込んでいる目を覚ます。
「…っっ」
眉間に皺を寄せ、片手を首にあてながら木から体を離す。
「起きたか」
背を向けたままの外套の男が静かに声を掛けると、少年は寝ぼけ眼で辺りを見渡す。
そして溜め息を零しながら、苦笑を浮かべる。
「寝てる間にこんなとこに」
「お前が雨を逃がしたからな」
少年は後頭部を掻きながら、今度は乾いた笑いを零した。
それから両手を真上にやり、体をグッと伸ばしながら立ち上がる。
「起きたばっかりなのに、もう仕事っすか?」
今度は胸の前に両腕を十字に持ってくると、片方ずつ肩を伸ばす。
「寝起きで体力有り余ってんだろ」
外套の男は持っていた望遠鏡を後ろに投げると、少年は見事に受け取る。
そのまま男の横に並ぶと、覗き込んだ。
「雨さん、容赦なかったっすねー…って、警備多っ」
笑みを消しながら、ゆっくりと外套の男に視線を向ける少年。

