ついに来た。ゆうとの家。
男子の家になんて1度も無いのです。
ドキドキする。
インターフォンに手を伸ばす。が、

ーーーーパシッ


また、右手を取られたのだった。ゆうとは家の鍵を持っていた。
「ごめんね。買い物してたから。……ふわぁぁあ。」
ゆうとは大きくあくびをした後、家を開けて、「入っていいよ。」と、行った。
「お邪魔します………。」
「ちょっとそっち側座ってて!」
ゆうとは多分、ダイニングテーブルの方向を指差した。



数分後。
ゆうとは紅茶を入れてくれた。紅茶は好きなので、嬉しかった。
「ねぇ、これは何ティー?」私は尋ねた。
「アップルティーだよ。 美味しい?」
「うん! とっても。」本当に美味しかった。
「良かった~。初めて入れたから心配して~。けど、美味しいって言ってくれたから本当に良かった~。俺ね、林檎大好きなんだ~。今度来たら、たくさんごちそうするから。」
初めて入れてくれた。私の為に? それにしても、美味しい。


その後も、色々楽しい話をした。
「ふわぁぁあ。眠いな~~。」
私もそろそろ帰ろうと思った。荷物をまとめてると、
「帰っちゃうの?」
「うん。ゆうとだって眠いでしょ?」
「うん。」  あざといな~。これが今現代流行っている、"あざとかわいい"ってやつなのか?
「お見送りするよ。眠いけどね~。えへへ♪」
学園で見る彼とは別人の様に違って見える。
「じゃあね♪また来てね~。」
「うん。また行くね。」

彼の家を出た。楽しい話がたくさんできて良かった。



……ん? 待てよ?

彼の家に来た理由って、つかさのことを聞く為だ!
私は走ってゆうとの家に戻る。
「ゆうと!」私は叫んでドアを開ける。