○月×日 火曜日の出来事。

久しぶりに、一人で図書室に行った。
本を読むのはとても楽しい。
今日は、分厚い本を2冊ほど借りて、教室に戻る事にした。その時、
この学園1の不良とも言われる、"高坂つかさ"にボーーっとしてた自分が、ぶつかってしまったのだろう。
つかさの顔は怒りなのか、とても不機嫌だった。
「おい、てめぇ、どういうつもりだコラ!」
今にも殴られそうだ。
怖くて目を瞑った。

ーーーパシッ!


突然、右手を取られたのだった。正直、なにがなんでも訳がわからない。
少し怖かったが、目を開けた。
そこに立って居たのは、学園1のイケメンとも言われる、"鈴木ゆうと"だった。
「大丈夫ですか?」
と、彼は優しく微笑み声を掛けた。
「ちょっと! 少しぶつかったくらいで怒ったら可愛いそうだろ!」
彼はとても正義感の強い人なのです。



しばらく沈黙が続いた。


「チッ…。」
つかさが舌打ちをして、背を向けて歩き出した。なんだか、とても悲しそうな顔をしていた。私は少し怖かったが、悲しそうな顔をしていたつかさを見て、心配になった。