「あは…」


刻一刻と自分の体温が下がっていくのがわかる。

周りは明るい筈なのに、視界は黒いベールで覆われたようだった。


大好きな人の名前さえ最期に思い出せない


それは私の小さな、そして唯一の希望を踏みつぶすのには十分過ぎた。


「あはははははははははははははははは」



狂ったように笑いながら、視界がブラックアウトして行くのをただ成すすべもなく眺めていた。