「どうですか、この街は」




運んだダンボールからようやく机と椅子を引っ張りだして
紅茶とともに望葉副管理官の持ってきたプリンをつつく。




朝から準備を始めたはずなのに、もう夕方近くなっていた。



「交通も別段不便というわけでもないですし、私の通う高校も割りに近いので随分と良い立地だと思います。」



魔法少女は表向きは【研究員】である。
それも、国お抱えの。【公務員】とも言えるかもしれない。



だから、こんな高級マンションの1部屋ぐらい、借りるのはわけ無いだろうが。