「こんにちは〜。隣に引っ越してきた、藤井です。よろしくお願いします。」

それは、高校一年生の夏の事。

あまりにも突然すぎる出会いだった。

私の前に、急に君が現れた。

「あ、ああ…。よろしくお願いします…。」

私は差し出された箱を受け取った。

私がチラっと上を向くと彼はにこっと爽やかな笑顔で笑った。

180はある高身長…綺麗な二重…涙袋…くしゃっとした笑顔…。

私は彼を見た瞬間こう思った。

タイプだ。

こんなイケメンが私の隣に…?いやあ、最近いい事なかったけど急にこんな幸せな事が起きるなんて。

人生捨てたもんじゃないなぁ。

私はそんなくだらない事を考えながらその場を去ろうとした。

「あっあの。」

彼が私を引き止める。