「早く」


私は重いよ?と確認をし、しぶしぶ後ろへ乗った。
そして、遼くんは保健室に向かってくれた。


「遼くんてさ、感情を言葉にしたりするの苦手な人だよね?」


後ろからそう問いかけた。


続けて私は「遼くんて冷たい人だと思ってたごめんね」と付け足した。


遼くんはどんな顔してたかな。
後ろからじゃ見えなかった。


保健室につき私を降ろした遼くんは、保健の先生がいないことに気づき、代わりに手当てをしてくれた。


「ありがとう、遼くん」