「親父との話か?」


「内緒だった?遊びの女扱いされたのが………どんなに傷付いたか分かる?」


「俺は遊びじゃない!」


「それでも結婚は別。違う?御曹司は家を守る義務があるんでしょ?」


「…………。」


「無言は肯定。退いて!」


「親に紹介すればいいのか?」



健人さんの低い声が部屋に響く。怒ってる時点で紹介したくないのが伝わる。



「紹介したくないんでしょ。怒ってるって事はそういう意味!」


「違う!怒ってるのは朝帰りした花菜にだ。奥寺と?ふざけんな!」


「二人じゃない。同期と。」


「男もだろ?後悔しろ、男と朝帰りした事に。」



健人さんの空いている手が私の服を脱がし始めた。体を捩り、抜け出そうとするが。



「無駄だ。それと後で親に紹介する。」


「嫌!反対されるのを分かってて行きたくない。」


「連れてって紹介して逃げ道を奪う。反対?されるが何とかする。」