綾にラケットを届けに行ってから





教室に戻り、ドアを開けようとしたら、、、





誰か教卓の前にいる。





クラスの名簿を見てる???





教室には私たち二人だけ。






あ、あの人……




知ってる。






私の席の窓際の人だ……


私をじっっと見てた気がする人……






男子が苦手な私は

その人に気づかれたくなくて、

そーーっと教室に入ろうとした。






けど、



カバンが机に当たって





ガシャンって音がしてしまった。。



(わたし、に、気づいたよね、、。)


おそるおそる顔を上げると、


向こうとの視線があった。




(うっ……! 気づかれた……。 私のバカ。)





「あ、あの、なんか、ごめんなさい!!」



(って、なんで私、謝ってんの…!

男子と目が直接合うだけで、緊張感していつもテンパっちゃう……)






「いや、そのごめんなさいっていうのは、
机をガシャンって鳴らしてしまってごめんなさいって意味で、そのっ…」





「俺、櫻井亮です。これからよろしく。」




「あ…!私は緒方麗ですっ…!こちらこそ、よろしくお願いします。」




サクライリョウくん?



なんか聞いたことのある名前…




けど誰だったっけ?



でもよく見ると、顔整ってるなぁ。


世間でいうイケメン。


目は綺麗な二重で、

唇もちょうどいい厚さで、

髪の毛はダークブラウンでちょっとパーマかかってる。

肌は白くて綺麗。

長身で180はありそう。筋肉もついてるし…。


イケメンだこの人。




って何私見てんだっ……!////





「緒方??俺の顔になんかついてる??」





「いやそうじゃなくてっ!違うんですごめんなさい!! その、じゃ、さよならっ!」





「え!?ちょっとまっ」




私、呼び止めるサクライ君を置いて、逃げてしまった。

私のバカバカバカバカっ!




あんなに見つめるなんて、絶対変な人だと思われたよ……。


でもなんで?
櫻井くんのこと見てたら、体が熱い……