《櫻井亮 Side》
始業式の日、緒方と教室で2人きりで会ってから、
緒方は俺を避け続けてる。
(俺、なんかしたっけ……??)
あの日、緒方麗と出会ってから、
緒方麗のことが頭から離れない。
なんでかは、分かってるつもりだけど、
本心は受け入れがたい。
(この俺が……、、 一目惚れ、、??)
そんなわけない。
って信じたいけど、
一目惚れの気しかしないのが事実………
実際、緒方麗に見つめられて、顔が火照らないはずがなかった。
(もしかして顔赤くなってたのバレてひかれた、、?)
前髪も長いから、
遠くからはそんなに見てないけれど
近くで見ると、想像以上に整った顔立ちをしていると、一瞬で気がついた。
あの日、教室で、
見つめられたときの破壊力は半端なかった。
(やば…… なにこいつ可愛すぎる。
こんなに近くで見つめられたら……
てかなんでそんなに見つめてくんの……? )
自分の顔が赤くなってるのを自覚しながらも、
「なんか俺の顔についてる?」
って聞くと、
緒方は、目をすぐにそらして、
こっちを一度も見ずに行ってしまった。
(え!?? 俺なんかした!??)
と思い続け、
日は過ぎていった。