「知りたい?じゃあ教えてあげる。

私は彼のことが大好きだったの、いえ愛していたの。


人当たりがよくていつも笑顔で、誰にでも優しくて。



そんな彼が大好きだった!

なのに...なのに。彼は私と会えば平和についてか家族の話ばっかり。

家族がいるなんて、私は知らなかった。

家族がいて、愛する妻がいる?はぁ?

そんな人があんなに女性に優しくして、私のこと遊んでるとしか思えない!

彼を愛する愛する気持ちは憎しみへと変わったわ。でも、彼のことは大好きだったから彼の家族...つまりあんた達が憎かった。あんた達がいるせいで彼は私を愛せなかったのよ!


彼が戦場で死ぬ前になんて言ったと思う?

僕が死んだら、家族をよろしく頼むだって。

呆れるわ。自分が死ぬのにほかの人の心配なんかして馬鹿じゃないの。

しかも、それを私に言うなんて。
彼は私の気持ちに絶対に気づいてた。それでも、私なら家族を自分のかわりに守ってくれると信じていた。


そんな訳ないのに!

家族...家族って私のこと散々弄んで何様?


はぁー、イラつく!
んで、彼の家族がこの地方に来たら絶対殺してやるって思ってたんだー。

わたしの愛する人を奪った罰よ!

だから、すんなり薬を飲んでもらうために嘘の話をでっち上げた。


上手かったでしょ?
ねぇ、ぼうや早く死んで。



お願い早く!!!」