(なんだか疲れたな…)



家に帰り、熱いシャワーを浴びた。
今日の疲れは、要するに気疲れってやつだろう。
僕は今日無理をしていた。
慣れない合コンにいきなり連れて行かれて、本当の自分を偽って…
疲れるのも当然だ。



シャワーから出ると、なんとなくいつもの癖でテレビを付けて…



(小野田さん…確か、小野田あゆみさんって言ってたっけ…)



合コンに参加したおかげで、僕には彼女が出来た。
見た目は、ちょっと派手だけどとても可愛い。
性格も明るそうだし、きっと誰からも好かれるタイプだと思う。
彼女には、相川みたいなタイプが合うように思うのだけど、なぜだか僕を選んでくれた。
それに、相川は小野田さんじゃなく平川さんを選んだ。
平川さんも可愛いけど、小野田さんと比べるとおとなしい感じがする。
とても気が付く女性みたいだから、相川は平川さんのそういうところを気に入ったのかもしれない。
そんなことを考えながら、ふとスマホを手に取った。



(あっ…)



LINEが入っていた。



『今日は本当に楽しかったです。
どうもありがとうございました。
これからどうぞよろしくお願いしま~す!』



絵文字交じりに送られて来たのは、小野田さんからのトークだった。
時間を見ると、もう30分以上前のことだ。