「あ…一応、返信しといた方が良いですよね?」

「私は……明日にします。」

平川さんは、暗い顔でそう言って俯いた。



「なぜですか?」

「……だめですか?」

「え?い、いえ、そういう意味ではないんですが…」

「島本さんは返しといて下さい。
…いつもあゆにはすぐに返信するんでしょう?」

「すぐって言うか…気付いたらなるべく早く返すようにはしてました。」

僕がそう言うと、平川さんは不機嫌な顔で笑った。



「あゆ…可愛いですよね。
明るくて積極的だし…歌もうまいし…良くモテるんですよ。」

「え…ええ、そうでしょうね。」

「それに引き換え、私は…何の取り柄もない。
可愛くもないし、その上、ズボラで、気は利かないし、家事は全然ダメだし…」

「そんなことないですよ。
あなたはあゆさんに負けないくらい可愛い。」

「島本さん、無理しなくて良いですよ。
誰がどう見たって、あゆの方が可愛いです。
なのに、私の方が良いなんて…それは私がダメな女で尽くし甲斐があるからですか?」

平川さん…けっこう酔っ払ってるようだ。
なんだか目が座ってるよ…