君が嫌い

とあるお酒を手に取る。
低価格で量もそこそこ入ってる。


一応明日仕事だからアルコール度数低いのを探してたしこれでいいか。
満足のいく商品をカゴに入れて姉ちゃんを探しに行く。


『あれ、今日は控えめだね。いつもならもっと飲むはずなのに。もしかして風邪?それならお姉ちゃんの熱い抱擁で……』


『風邪引いてないから。』


姉ちゃんが心配になるのも分かるか。


酒好きでないけど、比較的周りより飲める体質だから普段なら大量買するけど、今日は全く買ってないわけだし。


だけど、俺には目指さなければいけない場所があるんだ。
節約してエデンの園に赴くためんだ。


姉ちゃんには絶対言えないけど。


『それより姉ちゃん相変わらずだね。』


若干呆れながら呟く。
ウイスキー、日本酒、カクテル色々なものをカゴに入っていた。


飲んべえの鑑だよあんたは。


『明日休みだからね!今日はたくさん飲んじゃうぞー!かっちゃん、後は任せた。』


グットポーズを見て気付いた。


ああ、今日はもう家に帰る気がないのね。
やっと姉ちゃんの意図が理解出来たけど、こんなことなら知らない方がよかった。


『俺は明日仕事だから悪酔いされても困る。今日 は控えめに飲んでよ。』


『えーー!かっちゃんも休めばいいじゃーん。電話するのが嫌なら私が連絡しようか?』