君が嫌い

そもそも姉ちゃんが休んだからと言って俺は最初から一言も了解していない。
ここはガツンと一発断ってやろう。


『姉ちゃん、俺は無理……』


『かっちゃん。』


『……なわけないじゃないか。アハハ。……ごめんなさい。』


最初から俺に断れるわけがなかったんだ。


姉ちゃんの拳の痛みを耐えながら話している俺は周りからどのように見えていたのだろう。










『どれにしようかな。どれが美味しそうかな?』


『……どれも化け物に見える。』


スーパーにあるお酒が全て俺に危害を加えそうな生き物にしか見えなかった。


話し合いの結果、姉ちゃんの意向で宅飲みになった。
今思ったけど一方的に決められただけで話し合いじゃないなこれ。


姉ちゃんがどんな意図で家を選択したのか分からないけど結果的に俺としては良かった。


お金を節約したい身としては居酒屋に比べて安上がりで助かる。


さて、お金はあまり使いたくないから高くないお酒お酒っと。