君が嫌い

危ない危ない、ボーッとしていた。
えっとなんの話だったっけ。
そうそう、お酒を飲みに行くって話だった。


『……うーん。』


飲みたくないと言えば嘘になるけど、明日も普通に仕事あるし断ろう。
別に姉ちゃんとはいつでも会えるから今日飲まなくても問題ないだろう。


それに今俺は深刻な問題を抱えているからね。


『悪いけど明日も仕事あるからやめとくよ。姉ちゃんも仕事でしょ?人と触れ合う職種だからお酒は週末にした方がいいんじゃない?』


予定空いているとは決して言わない。
なんたって金が無いから。


あの10000円をどうにか節約して俺は今月も2回お店に行かなければならないから、それが俺の使命でだから。
だからそんな無駄金を使うわけにはいかない。


悪いな姉ちゃん。
だから週末にしたところで俺は行かない。
1人で晩酌でもしたまえ。