家が近所って事と年が近かったから弟のように可愛がってくれた人。


だからブラコンって言うわけではない。


『愛しのかっちゃんが弟……キャッ！』


当の本人はもしかしたら本当に弟って思って接しているのかもしれないけど。


1人っ子だから兄弟のように慕ってくれるのは嬉しいんだけど、それだから心配事もあって。


『はぁ……。』


いつになったら結婚するんだろ。
もうすぐで三十路になるって言うのに今まで彼氏がいた事なんてない。


そろそろ真剣に結婚の事とか考えないと誰にも相手にされなくなっちゃうというのに本人はあまり気にしていない様子。


人の人生だからとやかく言うのも無粋だから何も言わないけど、素敵な男性が現れてほしいと切実に思う。


『俺先行きますよー。』


信号が青になり1人で悶絶している先生を他所に歩き出す。