君が嫌い

『あのー。すみませーん。』


背後を振り返ると、高校生くらいの女の子2人が俺に話しかけていた。


ま、まさか。俺の魅力に感づいてしまったのか?


俺はなんて罪な男なんだ。
まさかまだ未成年である女の子に恋心を抱かせてしまうなんて。


『なんだい、お嬢さん達。』


でもすまない、俺お子様に興味がないから。


丈のないスーツが靡いているようなそんな感覚。
今の俺ちょっとイケてるかも……


『ちょっと邪魔なんでどいてもらっていいですかー?』


『えっ……すみません。』


穴があったら入りたいです。
もう一生外に出たくない。










『うーん。どうしようか。』


このまま悩んでいても時間が勿体無い。
目を閉じて1番最初に目に入った映画を観よう。


きっとどの映画を観たとしても丁度良く気分転換になるだろ。


数秒間目を閉じて開く。


「勇者。自宅から出てこない」


絶対面白いやつだ、これ。


数時間後


やっぱり俺の目に狂いはなかった。
面白かった。