君が嫌い

『わ、わたし!!』


『あらもー、かっちゃんと絵梨花ちゃんいつの間にそんなラブラブになっちゃってー。お姉ちゃん嫉妬しちゃーう。』


お嬢様の声をかき消すように姉ちゃんが横槍を入れてくる。


『別に俺たちはそういう関係じゃないから。姉ちゃんが邪魔するから何も聞き取れなかったじゃん。』


『かっちゃんが絵梨花ちゃんとばっかり絡んでるから悪いのー。これなら誘うんじゃなかった。』


頬を膨らませて不機嫌さをアピールしている。


『誘う?』


『そうだよー。私とかっちゃんのラブラブを見せ付けるために招待したのに、私が見せ付けられるなんて……。』


なんだ、そういう事でしたか。
全部姉ちゃんのくだらない計画のために俺たちは振り回されていたってわけか。


『姉ちゃん。』


『なーに?私と絡んでくれる気になったの?』


『さようなら。』