君が嫌い

『……遊びに誘っても面倒の一点張りの引きこもりニートのくせに。』


『おい、絶対俺の事言ってるだろ!そんなに文句があるなら帰れよバカ!』


どうやら俺には我慢するという事が出来ないらしい。


『うっ……べ、別に一言も勝也なんて言ってないじゃん!もう来ちゃったから帰らない!』


一瞬たじろぐ姿を見せたものの、すぐ我に帰り負けじと反論してくる。


『嘘つくな!さっき俺に友達なんていたんだみたいな事言ってたじゃないか!』


『なによ!聞いてたのに無視していたってわけ?最低!』


眼光の鋭い視線が交じり合う。


俺たちは話が合わないらしく、ここ最近はずっと些細な言い争いが絶えない。


『最低なのはどっちだよ!今日は来ないでってお願いしたのにどうして来たんだよ!』


『そ、それはその……』


言い訳を探しているのか目が泳いでいる。
どうせ暇だから来たくせに何を誤魔化そうとしているんだか。


『チビのくせに生意気!!』


『堪忍袋の緒が切れそうだぞこのちくしょう……。』


文句があるなら家に来なければいいのにと何度思ったことか。
でもそれを口に出した事はない。


何故なら、俺はこの子よりも大人だから。