五月になりすかっり散ってしまって無残な姿になっている桜並木の間を通り正門までの道を行く。

いくら五月といえども夕方は少し冷える。

ひっそりとした空気に2人の話し声がこだまする。



「もうすぐ中間テストだね〜」

うわっ嫌なこと思い出した。

「テストとか嫌だなー」

美音葉は特進クラスだからテストとか余裕なんだろーなー

「いいよなー美音葉は楽勝だろ?」
ムッとした顔(それも可愛い)で

「何言ってんの〜京だっていくらスポーツ特待生だからって頑張っとかなきゃやばいんだからね〜」

だよなーそこそこ取っとかないとまわりに心配される…。

「あっでも今回、副教科の体育って実技の方が評価高いんじゃなかったっけ?」