………………「みてみてっ!あーくん」





いるがはしゃぎながら俺を呼ぶ。


ちょっとは目線を意識してくれよ…。

男共がいるを見ながらざわめく。


これ以上目立ってもらっちゃ困るんだよな…。





「いる、おいで」





いるの手を引いてイルカの展示スペースの裏へ。

みんなイルカに夢中でこっちは見えていない。 




「お願いだからこれ以上目立たないで…」


「??」




いるの頭の上にはクエスチョンマーク。

分かんねぇよな。


 
俺が妬いてるなんて…。


まったく、
  



「心配させんなよ…」




俺の呟きはいるの耳に入る前に雑音にかき消された。