「……」




無言。

そりゃそーだよな。


でも、わかってくれなきゃ困るから。

俺は一方的に話し出す。




「いるがどこからどこまで見てたか分かんねーけど…多分、キスしてるとこ見たんだろ…?」




こくんと小さく頷くいる。




「あれは俺の注意不足で本当ごめんな。あの時、日賀にコクられてた。で、断ろうと思ったときに日賀が泣き出しちまったから、駆け寄ったら…キスされたんだ…。本当にごめんな」




いるに伝わっただろうか?




「俺が好きなのはいるだけだよ」




いるに届いただろうか?




「じゃあ付き合ってないんだよね…?」


「うん」


「ごめんね、あーくん…。誤解しちゃって」


「俺が注意を怠ったのがいけねーんだよ。折角の誕生日に本当ごめん。許してくれる?」


「うん!あーくん大好きだよ」




俺の可愛いいるが帰ってきた…。