「ごちそうさまでした」

「御粗末さまでした」

 食べおわった私の弁当箱と一緒に包み、鞄の中へしまった。


「……あのさ」

「うん?」

「山さ……」


 きーんこーん。


 口を開いた白石くんを、秀逸なタイミングで鳴ったチャイムが邪魔をした。

 言い掛けたままの口で、固まってる。