ふたりで階段を並んで降りている。


 その状況が、現実に思えない。

 心臓、いつか壊れるんじゃないだろうか。


「なんかさぁ、話すの久しぶりだよね」

「そういやそうだね。夏以来だっけ?」

「一応夏に部活卒業したんだよね、私たち」

「どうせ受験終わったら、また遊びに行くんだけどね」

「同感」