天国のお母さんへ

最初の頃は父も母も笑ってた。
その笑顔は私が初めて見る顔だった。
いつもの作り笑いじゃない、
心から笑っている。それが嬉しかった。

でも、母や父の笑顔もすぐ消えてしまった。
私が学校でいじめられるようになってから。
最初はそんなにひどくなくて
ちょっと陰口言われるくらいだった。
でもそんなの、あの世界にいれば
当たり前だと思っていたし、
テレビでもそういう話をよく聞いた。
だから私は耐え続けた。
誰にも言わなかった。
言ってしまったらまた家族が壊れてしまうし
誰かに弱音を吐くことは負けだと思ったから。
でも、だんだんエスカレートしていって
親に話さなくてはいけなくなってしまった。
制服を破られてしまったから。
学校の先生に言うにも、絶対に親に話がいくし、先生を信用できなかった。

それからまた、仲が悪くなってしまった。

私が親の笑顔を見たのはその時だけだった―。