「どこかで期待してたんだよな。
フっても田代さんが俺のこと好きでいてくれるんじゃないか、
どこかで偶然会ってそこで改めて想いを告げられるんじゃないかって。
でも人生上手くいかねーよなあ……。」



そう言うと、先生は机に突っ伏しる。


まさか両想いだったとは。

フラれたあとの芽衣の様子を思い出すと、胸が苦しくなる。



「先生、恋に不器用すぎますよ。」

「本当な。分かってるんだよ、下手なのは。
だから、こんな歳になっても過去の恋に囚われてて結婚もできない。」



結婚してないんだ……。

てっきり過去の恋に出来ているのかと思ってた。