何を言ってるの、この人は。

親友以外に何があると言うのか。



「瀬上さん、卒業式の日に俺に手紙くれたの覚えてる?」

「手紙?
………ああ、なんか渡したかもしれない。」

「その様子じゃ、何て書いたかも忘れちゃったか。」



私、何か変なこと書いた?


……というか待って。

勉強嫌いだった私が先生個人に手紙を渡すだなんて珍しい。



…………あ、思い出してきてしまったかもしれない。



「瀬上さん、手紙で本音を話してくれたでしょ。
親友である田代さんにすら言えなかった本音。」



やっぱりそうだ。

それから光の様に猛烈に速いスピードで記憶が蘇った。