・・・何てことを言うのだ、全く!私はがっつりと赤面して、襖をパシッとしめる。そして隣のベッドルームに入ると、既にベッドに入って雑誌を読んでいた伊織君が、ヒョイと私を見上げた。
「あっち、寝たの?」
「うん。香織ちゃんはもうすやすや~だね。夜泣きするかもって綾が言ってたけど」
「いきなり姪が・・・もうマジで驚いた・・・」
「そうだよね~、綾がいるってだけで、仰天なのにねえ!」
部屋を改装した時に買ったダブルベッドにやれやれと横になって、私達は小声で話す。部屋は冷え切っていたけれど、先にベッドを伊織君が温めていてくれたので、私はすぐに眠気に襲われる。
だけど、とろとろとまどろみだすと、伊織君が私の髪を撫でながら言った。
「・・・凪子さん、アレしたらさ、声出る?」
「・・・ん?」
「声、我慢出来る?」
えらく色っぽい目つきになって、伊織君が私を覗き込んでいる。彼の手がするりと私の体を撫でて、腰のところで止まった。
一瞬で目が覚めてしまった。だけど私は寝転んだままでぶんぶんと首を振り、きっぱりと断る。
「ダメ。絶対声出るし、今日はもう寝るの!」
「・・・ケチ」
「寝るの!」
「凪子さーん」
「ダメ!」
布団を深く被って、私は熱くなってしまった顔を隠した。
・・・・・まったく、水谷姉弟はっ!!!



