「じゃあ、羽山。この問題解いてみろ」


「えっ、あっ……。すみません、分かりません……」


「羽山、こんな問題も分からないのか?」



ため息をつく先生にクスクスと笑っているクラスメイト。


何も言えない私は爪が食い込むくらい手をギュッと握り締めた。



「じゃあ、田中。お前が答えろ」


「えー、先生ぇ。理穂がこんな問題分かると思いますかぁ?」


「お前なぁ」



呆れながらも笑っている先生とドッと笑っているクラスメイト。