「そこは無理なんだな」

「コクコク」

「…嘘ついてんじゃねぇよババァ」

「葉月さんっなに嘘を…」

完全に焦った先生は、見えきった嘘を言う。しょうがないから対象の教科を書くと、先生はいよいよ黙りこんだ。

「…なんで」

「やるならせめて範囲内でやれ」

愕然とした表情の先生に対して季龍さんはそう言い捨てると席に戻っていく。

それに続いて席に戻ると、唖然とした先生は、顔を真っ赤にして黒板を消すと、今日はここまでと言い捨てて教室を出ていった。

ここまでって、まだ始まって15分なのに。暇だね~。

ぺちょっと机に伏せると、頭をぽんっとされる。顔を上げると季龍さんがいて、慌てて居ずまいを正す。