また問題の解説。

そして、明らかにおかしい第3問目。

「それじゃあ、永塚くん。解いてくれるわよね?」

「っいやぁ…」

「ふざけんなばばぁ」

先生の一言に、小さく悲鳴が上がる。季龍さんは舌打ちをして席を立つ。

その表情は若干焦っているようにも見える。

…これ、解けなかったらどうなるの?あんな問題、1年生には無理だ。仮に出来たとしても途中まで。

これを全部解くにはもっと上の学年の内容をやらないと無理。

季龍さんは前に出るけど、やはり途中まで。このまではなんのミスもなく完璧だけど、その先がどうしても続かない。

「あら、季龍くんまだ途中じゃない」

「習った内容はここまでだ」

「あら、そんなことないわよ。続けてちょうだい?」

席に戻ろうとする季龍さんに立ち塞がる先生。勇気あるなぁなんて思ったけど、今明らかに先生嘘ついたよね?