「うーん。わかった!パーカー買お?ビキニだけは譲らないからねっ!」
「…」
それは譲歩と言うんだろうか…。
同時に決まるビキニに思わずため息をついてしまう。
梨々香ちゃんと平沢さんはあれやこれやと持ってきて、様々なビキニが集う。そんな調子に店員さんまでやって来て、話し合いが続く。
「ことねぇ、これ試着して!」
「…」
拒否権なんてものはどこへやら。突き渡されたそれと共に更衣室に放り込まれた。
持たされたのは淡い水色のビキニで、フリルとかはついてないなかった。それより、これひもで結ぶタイプなのか。ちょっと心もとない。
何がともわれ試着…。うげ。やっぱりビキニやめましょうよと言って聞いてもらえるとは思ってません。
はぁ…。
「ことねぇ、見せてー!」
…梨々香ちゃんだけ引き入れよう。顔だけ出して、梨々香ちゃんの手を引っ張って更衣室の中に引き入れた。


