『...あなたは、誰?』 あたしの発した声は 思っていたものより随分と ちいさくて、聞こえたかなと 不安になってるといきなり 手を掴まれて階段を駆け下りた。 「ふざけてんのか?」 『...っまさか!!』 「お前...」 シンっと静まりかえる空気。 『...ごめんなさい。』 耐えきれなくなった あたしはその人に謝る。 悲しい顔をした その人は弱々しく呟いた。 「...俺の事もわかんない?」