失敗した感は否めないけれど、やってしまったことはどうしようもない。 そうは思ってもやっぱり落ち着かなくて、口元に手がのびる。 「篠沢(シノザワ)です。みんな″チィ″って呼んでくれるので、そうやって呼んでくれると嬉しいです」 そう言って、ぺこりと頭を下げた。 チィ。 ……ペットみたいだ。 ″ち″が付く名前なんだろうな、きっと。 皆が皆そう思っているかはわからないが、自己紹介は終わったとみなされ、示し合わせたように次の人に視線が移る。