人を探すように、左右にゆらゆら揺らめく白色。

 そうしてワンピースからのびた細っこい腕が真っすぐ挙げ左右に勢い良く振られたかと思うと、白色は動きだした。


 目は自然と、白色を追い掛けていく。


 ゆるやかなすり鉢状の大講義室は蟻地獄みたいで、その中を食べられに行くように真ん中に近づく。