「皆さんたいした役者ですね。ちっともボロが出ませんよ。ところで顔に何か付いてますか?」 「えっ……いえ、背が高いなと思って」 盗み見がばれたのが何故だか後ろめたくて、つい誤魔化した。 「許可も出していないのに勝手に伸びてしまったんですよ。女子には致命的な身長です。時に当たりの人、名前は?」 「榊葉柚眞です。先ぱ…」 「ユウキユウキです」 「は?」 話の腰を折られ、尚且つ聞き慣れない名前の響きにおもわず聞き返してしまった。