「……私も、残していいかな……」 右側から声がして、見るとチィが海月(クラゲ)の和物を凝視していた。 「別にいいんじゃない?」 「本当に? 残しちゃいけませんって言われてきたから……」 箸をのばして食べようと努力するその心は素晴らしいと思うが、本当に厭なら避けた方が自分の為だと思わなくもない。 「親もいないし、好きなようにすればいいよ」